ヌートバーが感動「たっちゃんTシャツ」に学ぶ、転職者の受け入れ方WBCでアメリカに勝利した直後、村上宗隆選手と抱き合うヌートバー選手 Photo:Mary DeCicco/特派員/gettyimages

侍ジャパン・ヌートバー選手がチームに溶け込めた理由

 米国出身のメジャーリーガー、ラーズ・ヌートバー選手は、WBC(ワールドベースボール・クラシック)で、侍ジャパンに代表入りしたとき、とても緊張したという。

 しかしチームメートたちの予想もしない歓迎に心が和らいだそうだ。彼のミドルネームにちなんだ「たっちゃん」という愛称が入った白いTシャツをチームメート全員が着用して迎えたからである。彼はそれに感動し、「みんなが着てくれていたから気が楽になった」と語った。その後の活躍は皆さんもご存じの通り。チームに溶け込み、チームをリードして、日本チームをWBC優勝に導く立役者となった。

 この素晴らしい逸話から、考えさせられたことがある。

 侍ジャパンはヌートバー選手をうまくチームの一員として迎えることができたのに対し、多くの日本企業は外部から入ってきた中途社員に対して、冷たいのではないだろうか――ということだ。