米国企業の弱みから見える
かつての日本企業の長所
先日外国人向けに、かつての日本の企業の経営の良さを語ってくれという依頼があった。私が思いつきで列挙しても仕方がないので、実体があって、説得力があると思えるものを探すことにした。誰が言っているかという説得力も必要だから、自分の考えに近く、的を射ており、かつ重鎮の書いた本をいくつか見繕った。その結果、選んだのは、2008年に刊行された『「日本の経営」を創る』(三枝匡、伊丹敬之著、日本経済新聞出版社)である。ここには、2008年当時の米企業の弱みが8項目書かれているのだが、この裏返しこそが、かつての日本企業の強みと言えるものなのだ。
以下は米企業の弱みとして記述されている8つのポイントである。