印象を変える名著『第一印象の魔法』が話題となっている。心理学の知見から「言動」と「人に与える印象」の関係性を読み解いた、世界21カ国で刊行されるロングセラーの一冊だ。「人を惹きつけるしぐさ、遠ざけるしぐさ」「職場でのごますりは絶対にやったほうがいい」「歓迎される外見、拒否される外見」「興味のない話題が出たときの”感じのいい対処法”」など、仕事、就活・転職、人間関係、恋愛……さまざまな出会いに効く驚きのメソッドが紹介されている。今回は、本書の内容の一部を特別に公開する。(初出:2023年4月22日)

「一緒にいたいと思われる人」に共通するたった1つの特徴【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

「社会的メリットの多い人」は好かれる

 人は無意識のうちに、相手が提供する「社会的なメリット」によって相手を評価し、相手が要求する「社会的なコスト」とのバランスを取ろうとする。

 これは「社会的交換理論」といわれ、人は自分が望むものを与えてくれる人を探し求め、最も多くのメリットを与えてくれる人が望まれる。つまり、相手を特別な気分にさせ、上機嫌にさせる人は、そうではない人に比べて社会的に望ましい存在となる。

 反対に、社会的な「コスト」が発生すると望まれにくくなる。感謝の気持ちを伝えなかったり、相手の機嫌を損ねたり、相手を退屈させるなどして、相手が求めるメリットを奪ってしまうからだ。

 あなたが、特に一緒にいたいと思う人を思い浮かべてみよう。その人はどんな社会的メリットをもたらすだろう? あなたをどんな気分にさせる?

 気難しい人を思い浮かべてみよう。その人はどのようなコストを発生させているだろう?

(本原稿は、『第一印象の魔法』の内容を抜粋・編集したものです)

アン・デマレイス、バレリー・ホワイト
ファーストインプレッション社の創業者。ともに心理学博士
経営者や企業幹部の「第一印象」のコンサルティングに特化したユニークな事業は、新聞、雑誌をはじめ、BBC、CBSなど、多くのメディアで取り上げられ反響を呼んでいる。世界21カ国で刊行、全米ロングセラーの『第一印象の魔法』が日本でも刊行。