【精神科医が教える】
「良い欲」と「悪い欲」の決定的な違い

誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』（ダイヤモンド社）だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる！

過度な期待をする欲の正体

人間には「欲」があります。なにかチャンスが巡ってきたとき、どうしても自分の欲を早く叶えたいと思って飛びついたり、過度な期待をしがちです。

そういう状態になると、往々にして「労多くして功少なし」（労力をかけたわりには見返りが少ない）ということになります。

良い欲と悪い欲

一方、結果として自分の思いが叶ったときのことを振り返ってみると、チャンスに飛びついたり過度な期待をしていないときのような気がします。

欲そのものを否定しているわけではありません。欲には、“良い欲と悪い欲”があると思うんです。

利他と自己中

良い欲というのは、「幸せにしたい」「大切にしたい」と誰かに幸せを分けてあげる気持ちをともなう利他的な欲。これに対して悪い欲というのは、自分だけ利益を得ようとする自己中心的な欲。

別の言い方をすると、良い欲というのは、肩の力を抜いたときに抱くようなもの。悪い欲というのは、焦りと執着心をともなうもの。良い欲は自然体で生じますが、悪い欲はちょっと強引さがあるような気がします。

タイミングとご縁

強引さをともなう欲にとりつかれると、視野が狭くなりがちでもあります。それが足を引っ張って、願いが叶いにくくなるという側面もあります。

欲にもご縁があり、欲を叶えるにもタイミングがある。そう思って肩の力を抜いて、欲と自然体で向き合うことが大事なんだと思います。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』（ダイヤモンド社）の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。