近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも話題になった伝説のお笑い講師・本多正識氏による1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』が発刊された。ナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちがその門を叩いてきた「NSC(吉本総合芸能学院)」で本多氏が教えてきた内容をビジネスパーソン向けにアレンジした『1秒で答えをつくる力 お笑い芸人が学ぶ「切り返し」のプロになる48の技術』より、本文の一部を抜粋・再編集してお届けする。

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頭の回転が速い人がやっているインプット

 頭の回転の速さはほとんどの場合、情報量に比例します。なぜなら、どんなに頭の回転が速くても頭の引き出しに情報が入っていなければ何も出てこないからです。NSC(お笑い養成所)の授業や若手芸人には、ネットニュースはもちろんのこと、新聞や週刊誌など、多くの媒体に目を通すように教えています。

 このような話をすると「ネットニュースは基本的に毎日見ています」と言ってくれる生徒は多く、非常にいいことです。ですが、そこでひとつ質問をします。「興味のないニュースも読んでいる?」というものです。多くの生徒がハッとした顔をします。皆さんはどうでしょうか。

 ネットニュースで情報を得ること自体はインプットとして素晴らしいことですが、一方で、読む内容に偏りが出てしまうと「惜しい!」と思ってしまいます。1日1本でも自分が興味のない記事を読むだけで、視野はぐんと広がります。

 ですから、生徒にはネットニュースを読むときはその前後の記事にも目を通すように教えています。意図的に興味のない記事が自分のアイデアの種になったり、会話のきっかけになることはよくあります。簡単に、そしてタダでできることなのでおすすめです。ぜひ試してみてください。