1秒で輝くものを持っていた4人とは?

「1秒で輝くもの」を表現できた印象的な生徒とは、お笑い講師生活で最初の教え子だったナインティナインの岡村くん、まだコンビを組む前だったキングコングの西野くんと梶原くん、そして友近さんです。

 この4人は、見た瞬間に「売れる」と感じさせる雰囲気がありました。当時はまだ4人とも見習いですからプロ並みにおもしろいわけではありませんでしたが、「話し方」や「立ち姿」から特別なものを感じました。

 それまでも「1秒」の重要性を感じてはいましたが、4人からはあらためて、一瞬で人を惹きつけることが大事だと教えられました。

 その他にも、はじめて会ったとき「(芸人として)生き残れる!」と感じた多くの生徒たちがさまざまなジャンルで活躍をしています。最初に「売れる」「残る」と感じた生徒は、一瞬で私の記憶に残るようなインパクトがありました。

 そしてそう感じた生徒たちは全員活躍し、中川家やブラックマヨネーズ、ジャルジャルのように主要お笑い大会のチャンピオンになった生徒もたくさんいます。もちろん、最初はなにも感じるものがなくても、後の努力で売れっ子芸人になっていった生徒たちも数多くいることは言うまでもありません。

 つまりは大事なことは「いかに短い時間で自分を表現するか考え続けること」なのです。