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勉強や仕事をしていると、「自分は本当に成長しているのだろうか?」「自分のアイデアは新しいのだろうか?」など不安になること、ありますよね。そのような時、ヒントを与えてくれるのが「リベラルアーツ」である、と語るのは「探究型学習」の第一人者として今まで2万人を超える生徒を直接指導してきた矢萩邦彦氏。新しい環境で悩んでいる人も、自分の成長を実感できず苦しんでいる人も、みなさんに知ってもらいたい成長するための学び方のコツを矢萩氏の新著『自分で考える力を鍛える 正解のない教室』(朝日新聞出版)より、一部抜粋・編集してお届けします。
「なんとなく」は
理解への大きな第一歩
みなさんが勉強をしたり、本を読んだりするときに、ぜひ知っておいていただきたい、大事なことを伝えておきます。
ぼくたちは簡単すぎても、難しすぎても成長しにくいんです。だいたい半分くらい分かって、半分くらい分からない、という状態が一番ワクワクするし、成長します。
ゲームだって簡単すぎても難しすぎても面白くないですよね。
読書も勉強も全部分かっちゃったら、やる意味がありません。
理解というのはいきなりできるものではありません。なんとなく分かってから、しばらくしてだんだん明確になっていくものです。
学校では多くの場合「なんとなく」では評価してもらえませんし、テストでも点数になりません。でも、「なんとなく」は本当は理解への大きな第一歩なんです。
この世の中には、簡単に答えがあるものだけでなく、答えがあるかどうか分からないものもたくさんあります。それこそがぼくたちが生きるこの世界のリアルな構造です。
簡単に手に入るものは、簡単に失われてしまう可能性があります。
アインシュタインが
残した名言とは?
「教育とは、学校で学んだことを一切忘れてしまったあとに、なお残っているものだ」
これは、アインシュタインの言葉です。これは、何を考えたか(知識・テーマ)ではなく、どのように考えたか(方法・体験)が、最も記憶として残り、人生と社会をより豊かにするために活用できるということだと思います。
ものづくりと同じで、ものごとを考えたり、想像するためには必ず「素材」が必要です。ぼくたちは、ゼロから考えたりつくったりしているわけではないんです。生まれてからいままでに知ったことや経験したことが想像や思考の素材になっています。
そもそも、ぼくがみなさんにお伝えをしていることは、ぼくが本で読んだり、誰かに聞いたりして知ったことをもとに、考えたり想像したり体験したりしたことを編集してまとめたものです。だから、ぼくの完全にオリジナルなアイデアはたぶん一つもありません。
もしオリジナルっぽいものがあったとしても、それはきっかけをくれた人やぼくに教えてくれた人のおかげですから、やっぱりぼくの完全なオリジナルとはいえません。
そう考えると、ぼくらは知識や経験や思考をシェアしながら、時代や国・地域を超えてみんなで成長しているんだな、ということが感じられると思います。







