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ミーティングで議論が活発に交わされ、よいアイデアや解決策が出るかどうかは、リーダー(進行役)の「場作り」にかかっています。みんながバラバラに意見を言うだけで、結局、まとまらない原因の1つは「会議の進め方」にあります。では、どうすればよいのでしょうか? 日本初のミーティング専門コンサルタントで、の矢本治さんが上梓した『なぜミーティングで決めたことが実行できないのか』から一部抜粋して、改善策をお伝えします。
成果の出にくい
「会話のパターン」がある
ミーティングで成果が出ない原因はいろいろありますが、会話のパターン1つとっても、正解の出やすい場合と出にくい場合が存在します。
「会話にパターンなんてあるの?」と思った人もいるかもしれませんね。はい。自分たちでは自覚していないことが多いですが、会社ごとに特有のパターンが存在します。成果が出ないのは、ミーティング参加者の能力の問題ではなく、パターンが悪いのです。
代表的な例を表に示しましたが、このようなクセを持つケースは「成果の出にくいパターン」の典型です。
「コミュニケーション不足だから会話が大切」「話すことで活路が見出せる」と言っても、正直これでは何度ミーティングで話し合っても何も変わりません。むしろ“心の溝”がさらにできていき、やればやるほど逆効果にもなり得ます。でも、諦めたりメンバーを代える必要はありません。パターンは変えることができます。良いパターンを繰り返すことで定着させることができます。
「なぜ?」と質問するのをやめる
では、成果の出るパターンに変えるためにはどうすればいいのか。良い方向に変えていくために大切なのは「適切な質問」でみんなの視点を変えることです。質問は、相手の思考パターンを変える大きな力があります。
質問には大きく分けて、過去視点と未来視点があります。まず過去視点の質問とは、
「なんでこのクレームが発生したんだ?」
「どうして今月の売上が悪いんだ?」
起きてしまった過去について、あれこれ問いただす質問が過去視点の質問です。
このように「なぜ?」と過去視点で質問をすると、
「お客様の誤解で……」
「他部署の納品ミスで……」
「物価高で景気が悪くて……」
「業界全体が下がり調子で……」
といった言い訳じみた反応となります。しかし、上司がダメな理由を質問しているわけですから、返答としては正当な側面もあります。
しかし、「なぜ?」の質問を繰り返していくと、部下も責任追及をされていると感じ、無意識に防衛本能が発動したり、自尊心を傷つけられることもあります。一般的に「すべて私が悪いです」と認めて評価を下げたい部下はいないので、「周りの環境のせいであり、自分は悪くない」と被害者になることで逃れようとすることでしょう。そんな姿勢を見て、上司はさらに怒るという、成果の出ない悪循環パターンに無駄な時間をかけているチームが非常に多いのです。ダメな理由を導き出す分析そのものに価値はありません。本来、分析をする意味は、より良い対策を打つため、つまり「未来に向けての解決策」を話し合うためです。
僕のミーティングでは、原則として過去視点の質問や話をしません。適切に事実だけ見極める分析は難易度が高く、詰問(相手を責める質問)になりがちだからです。ミーティングをやる目的は、部下のモチベーションを下げることでも、犯人探しをして誰かを吊るし上げることでも、責任のなすり付け合いをして最悪のチームを作ることでもありません。忙しい中、わざわざ集まる目的はただ1つ、コレです。
過去にとらわれず、周りのせいにせず、自らの考動で希望ある未来を創造する








