“報・連・相”じゃ話にならない!「答えのない仕事」は3つの思考法で戦おうビジネスや人生でしばしば直面する、答えのない課題。悔いのない判断をするために、柔軟に思考する技術を身につけよう(写真はイメージです) Photo:PIXTA

学生時代から義務教育や受験、就職活動など「答えのあるゲーム」に挑みながら成長してきた。ところが、社会に出ると「答えのないゲーム」に直面する。正解がないケースもあるから、途方に暮れてしまう。そんな日ごろの課題を解決するための参考知識を高松智史『「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術』(実業之日本社)から一部抜粋・編集して紹介する。

「答えのないゲーム」の戦い方

(1)「プロセスがセクシー」=
 セクシーなプロセスから出てきた答えはセクシー

(2)「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」=
 選択肢の比較感で、“より良い”ものを選ぶ

(3)「炎上、議論が付き物」=
 議論することが大前提。時には炎上しないと終われない

 この3つを意識すれば、「答えのないゲーム」を健やかに、セクシーに戦えます。

「答えのないゲーム」の戦い方(1)
「答えがない」のだから、○○○○がセクシー

(1)「プロセスがセクシー」=
 セクシーなプロセスから出てきた答えはセクシー

 まず、お伝えしたいメッセージはやはり、これです。「答え=解答」だけでは何の価値もありません。

 その「答え=解答」だけを見ても、解説書があるわけでもなく、レビューをする立場の上司も正しいかどうかを判断できないからです。

 だからこそこう考えないといけません。

「プロセス」が最高で非の打ち所がないのだから、その「プロセス」から導き出した「答え」は最高だ。

 このように考えます。簡単に言えば、「答え」単体→「プロセス」+「答え」です。

 答えだけを見て「あーだこーだ」言っていた働き方や考え方から、「プロセスが最高なんだから答えも最高だろ」という思考にシフトしていかなければなりません。

仕事におけるセクシーなプロセス

 例えば、新規事業の立案を任され、2週間後にプレゼンをしなければいけないとします。新規事業はまさに「答えのないゲーム」なので、「プロセス」が最高で非の打ち所がないのだから、その「プロセス」から導き出した「答え」は、最高だ!が求められるわけです。

 これを「答えのあるゲーム」の戦い方でやってしまうとどうなるでしょうか。

「この新規事業を考えたのですが、どうでしょうか?」と、思いついた1つの「新規事業のアイデア自体」にフォーカスした説明、働き方をしてしまう。

 それではだめなのです。

 考えた案は1つだけ、そして「どうでしょうか?」という問いかけは、「私は“答えのあるゲーム”をしています」と宣言しているようなもの。

 社会人1年目であれば「報告、連絡、相談」のホウレンソウがありましたよね。

 あれは、右も左もわからない「社会人1年目」の人には大切なことでした。