学生時代から義務教育や受験、就職活動など「答えのあるゲーム」に挑みながら成長してきた。ところが、社会に出ると「答えのないゲーム」に直面する。正解がないケースもあるから、途方に暮れてしまう。そんな日ごろの課題を解決するための参考知識を高松智史『「答えのないゲーム」を楽しむ 思考技術』(実業之日本社)から一部抜粋・編集して紹介する。
「答えのないゲーム」の戦い方
(1)「プロセスがセクシー」=
セクシーなプロセスから出てきた答えはセクシー
(2)「2つ以上の選択肢を作り、選ぶ」=
選択肢の比較感で、“より良い”ものを選ぶ
(3)「炎上、議論が付き物」=
議論することが大前提。時には炎上しないと終われない
この3つを意識すれば、「答えのないゲーム」を健やかに、セクシーに戦えます。
「答えのないゲーム」の戦い方(1)
「答えがない」のだから、○○○○がセクシー
(1)「プロセスがセクシー」=
セクシーなプロセスから出てきた答えはセクシー
まず、お伝えしたいメッセージはやはり、これです。「答え=解答」だけでは何の価値もありません。
その「答え=解答」だけを見ても、解説書があるわけでもなく、レビューをする立場の上司も正しいかどうかを判断できないからです。
だからこそこう考えないといけません。
「プロセス」が最高で非の打ち所がないのだから、その「プロセス」から導き出した「答え」は最高だ。
このように考えます。簡単に言えば、「答え」単体→「プロセス」+「答え」です。
答えだけを見て「あーだこーだ」言っていた働き方や考え方から、「プロセスが最高なんだから答えも最高だろ」という思考にシフトしていかなければなりません。
仕事におけるセクシーなプロセス
例えば、新規事業の立案を任され、2週間後にプレゼンをしなければいけないとします。新規事業はまさに「答えのないゲーム」なので、「プロセス」が最高で非の打ち所がないのだから、その「プロセス」から導き出した「答え」は、最高だ!が求められるわけです。
これを「答えのあるゲーム」の戦い方でやってしまうとどうなるでしょうか。
「この新規事業を考えたのですが、どうでしょうか?」と、思いついた1つの「新規事業のアイデア自体」にフォーカスした説明、働き方をしてしまう。
それではだめなのです。
考えた案は1つだけ、そして「どうでしょうか?」という問いかけは、「私は“答えのあるゲーム”をしています」と宣言しているようなもの。
社会人1年目であれば「報告、連絡、相談」のホウレンソウがありましたよね。
あれは、右も左もわからない「社会人1年目」の人には大切なことでした。