『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』著者の読書猿さんが「勉強が続かない」「やる気が出ない」「目標の立て方がわからない」「受験に受かりたい」「英語を学び直したい」……などなど、「具体的な悩み」に回答。今日から役立ち、一生使える方法を紹介していきます。
※質問は、著者の「マシュマロ」宛てにいただいたものを元に、加筆・修正しています。読書猿さんのマシュマロはこちら
[質問]
人から嫌われてしまいがちです。
コミュニケーションについて学び、自分なりに精一杯人付き合いに気を使っているのですが、なぜか「人と話す気あるの?」「お前本当に失礼だよな」などと言われてしまいます。
本当に真剣に相手に接しているのに、このように言われて嫌われてしまうことがとても悲しく、悩んでおります。
せめて私の行動の何が周りの人を不愉快にさせてしまっているのか知りたいのですが、それすらわかりません。
どうすれば自分の悪い点を自覚することができるのでしょうか。
「人に好かれようとする」のをやめてみてください
[読書猿の回答]
コミュニケーションについて何を学び、どんな場面でどのような努力をされているのか何も書いておられないので、ほとんど何も申し上げることができませんが、ひとつだけ当てずっぽうなご指摘をします。
人はただ嫌われているだけでは、無視されたり陰口を言われることはあっても、「人と話す気あるの?」「お前本当に失礼だよな」などと、面と向かってここまでひどいことは言われません。
つまりあなたは「こいつならどんなひどいことを言ってもいい奴」として扱われているのであって、「嫌われてしまう」のはその派生にすぎません(「嫌っていい奴扱い」されているのです)。
あなたがこうした劣位に陥るのは、あなたが人に好かれよう/嫌われないようにしようというスタンスでコミュニケーションに入るからです。
このスタンスは、コミュニケーションがうまくいったかどうかの判断を相手に譲り渡す態度です。
コミュニケーションでは、「弱者は正解を探し、強者は生贄を探す」といいます。「正しい」コミュニケーションを求めると、正解を捏造し押し付ける(意図的、無自覚を問わず)〈マナー講師〉の餌食になるでしょう。
あなたの行動の何が周りの人を不愉快にさせるのか?
答えは、あなたがコミュニケーションに正解を求め、自分は何か間違ったことをしているのかもしれないと考える態度が「こいつは正解を押し付けることができる生贄だ」と周囲に知らせているのです。