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むやみに悩まない
何か行動を起こすとき、悩んでしまって前に進めないという人は多いのではないでしょうか。かつては私もそうでしたが、むやみに悩むことは避けるべきです。
そもそも人はなぜ悩んでしまうのでしょうか。
それはおそらく、未知のものに対する不安感があるからです。
行動する前は何か大変なことをやらなければいけないかのように感じてしまいがちですが、やってみるとたいしたことはなく、行動すること自体が解決策だった、ということもあります。また、行動を起こした後に悩んでも間に合うというケースも少なくありません。
物事がまだ何も進んでいないのに、マイナスの感情を抱いたまま時間だけが経過していくのは、とてももったいないことです。悩む前に、まず行動してしまいましょう。
初めてのことに着手する場合は、行動する前にある程度準備が必要なこともありますが、そこでも悩みすぎないことです。初めてやることは、完璧にできないのが当たり前です。ネガティブになって失敗したケースを脳内で再生し続けてしまうと、「失敗のイメージトレーニング」になってしまいます。私は、そうならないようにひたすら成功イメージを再生します。
また、自分の力では解決できないような悩みもありますが、自分ではどうしようもないことであれば、むやみに悩んでもしかたがありません。そのようなときは、状況を脱するためのアイデアを考えます。アイデアを模索して悩むのはポジティブな行動なので、むしろ「いい悩み方」といえるでしょう。
スケールを大きくする
どうしても悩みが頭の中から離れないとき、私はこのように考えます。
「自分は、広大な宇宙の中にある、地球という一つの星の中の日本という国のあるところに住んでいる人間。今悩んでいることなんて、そのちっぽけな人間の頭の中だけにある電気信号にすぎないんだ」と。
こんなふうに考えれば、たいていの悩みはどうでもよくなります。
たとえば相性の悪い上司がいて悩んでいたとしても、負の感情は結局頭の中だけで起きていることにすぎません。
悩みに気持ちが集中してしまうと永遠に続くことのように感じてしまいますが、宇宙の長い時間軸の中で考えれば、一瞬のことです。上司にイライラしても、それは今だけのこと。10年後もずっと一緒に仕事をしているかといえば、その可能性は低いでしょう。
こうやって空間や時間のスケールを大きくして、悩みを相対的に小さく見せてしまえばいいのです。
みうらじゅん原作の映画「アイデン&ティティ」の中に、このようなセリフがあります。
「やらなきゃいけないことをやるだけさ。だからうまくいくんだよ」
私はこの言葉をモットーに生きています。
やらなきゃいけないことをやれば、自然と結果がついてきます。
人生は、悩んでいないで行動を起こした人の勝ちです。
まとめ
凡人→小さなことで悩んでしまい時間をムダにする
天才→悩む時間があったら行動する
メリット→目的を達成することだけに集中できる