無邪気な「どういう意味ですか?」が効果的!嫌味やクレームから自分を守る極意「皮肉っぽい悪口」を言ってくる人には、無邪気に「どういう意味ですか?」と返してみよう。もし「自分で考えれば?」と言われたら、相手が音を上げるまで「ごめんなさい。だから、分からないので、教えてください」と繰り返せばいい(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 本書は『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』などの著作で知られる漫画家・Jam氏と、人気作家でもある精神科医・ゆうきゆう氏による、「言い返す技術」の手引き書だ。損したり傷ついたりすることなく「ちょっとだけ・こっそり・素早く」反撃する技術を、ゆるくかわいい猫のキャラクターたちが教えてくれる。

『マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』書影『マンガ版 ちょっとだけ・こっそり・素早く「言い返す」技術』 ゆうきゆう著 Jam(マンガ) 三笠書房刊 1320円(税込)

 悪口や嫌味を言われたとき、あなたはどう対応するだろうか。大人なんだからと、何も言い返さずスルーする人も多いだろう。だが本書によると、この対応では問題は解決しないどころか、あなたが損をする可能性すらあるという。

 その理由は、悪口や嫌味を言われても反撃せずにいると、それを言ってきた相手がノーダメージのままであるだけでなく、あなたの評価が下がってしまうからだ。人は、目の前で不当に不幸にさらされている人がいると、「この人は能力的に劣っているから不幸な目に遭っているのだ」「自分は劣っていないから大丈夫だ」と考えてしまう性質があるのだという。

 かといって悪口で応戦しては、火に油を注ぐだけである。ではどうすればいいか。最適な方法は、本書で紹介される「5つの戦略」を使ってやり返すことだ。そうすれば、激しい口調で話す人や、意見の強い人とやり取りをするときはもちろん、自分に非があったときもうまくその場を収められる。

 本書から学べるのは、相手も自分も傷つけないコミュニケーションの極意だ。無神経な人や悪質なクレーマーに悩まされている人に、ぜひ一読してほしい。(菅谷真帆子)