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【精神科医が教える】“一見さんお断りの店”で気づいた思考の落とし穴Photo: Adobe Stock

一見さんお断りの店に行ってみた

先日、友だちの紹介で“一見さんお断りの店”に行く機会がありました。

店がお客を選ぶなんて上から目線で、あまりよい印象を抱いていなかったのですが、実際に行ってみて印象が変わりました。

そのお店は、カウンター中心の小ぢんまりとした和食店で、妥当なお値段で、とても美味しく、雰囲気もいい。

店の雰囲気を壊す“コワモテ客”

そこでふと、ちょっと前に行った別のお店のことを思い出したんです。

そこは一見さんお断りのお店ではなく、誰でも入れるふつうの店でしたが、とても言動が荒いコワモテのお客がいて、落ち着いてお食事できなかったのです。

そういう人がいると、お店の雰囲気が悪くなるし、店員さんも対応に追われることがあります。なにより、お客さんの居心地が悪くなってしまいます。

一見さんお断りの真意

一見さんお断りの店がお客を選ぶといえば、それはそうなのですが、上から目線で選ぶわけではなく、あくまで店の環境を守るためのこと。

客席が限られていてたくさんのお客が訪れても捌けないし、お断りの対応するだけでも一苦労です。

小ぢんまりとしたお店でお料理を楽しんでもらおうと思ったら、誰でも彼でも受け入れられなくなるのも致し方ありません。

裏側にはいろんな事情がある

一見さんお断りのお店でお食事しながら、大将と話す機会もあったのですが、当初はふつうに営業していたそうです。

そのうち評判を聞きつけたお客さんが増えて捌けなくなってきて、常連さんがお料理を楽しむ環境を壊さないために、一見さんお断りにしたというのです。

人間は感情の動物ですから、聞き慣れないルールを耳にすると、ちょっと反発心を抱いたりしがちですが、実は悪意があってのことではなく、裏側にはいろんな事情があったりします。

感情だけで処理しないことの大切さ

アテクシも深く考えることなく批判的な感情が芽生えることがありますが、ちょっと反省しました。

些細なことを、たいして考えることなく、感情だけで脊髄反射的に反発心を抱くこともあります。

それは仕方のないことですが、そのうえでちゃんと自分の頭で考えることの大切さを感じたのでした。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。