新型コロナウイルスの感染拡大で未曽有の苦境に追い込まれた音楽業界の中で「9年連続・増収増益」を記録したユニバーサルミュージック。同社の藤倉尚社長兼CEOにその「極意」を尋ねると、Adoや藤井風など大ヒットアーティストに共通する「4つの超」の正体も明らかに。その内容とは?(5時から作家塾(R) 松林 健)
苦境が続く音楽業界で
ユニバーサルミュージック9年連続・増収増益
音楽業界は、新型コロナウイルスの感染拡大で未曽有の苦境に追い込まれた。ぴあ総研の調査によると、2020年のライブ・エンタテインメント市場はコロナ禍前の19年比82.4%減の1106億円に激減。21年も同51.2%減の3072億円と落ち込んだままだ。
こうした逆風を物ともせず、9年連続で売上高が過去最高を更新しながら増収増益を続けるのが、業界最大手のユニバーサル ミュージック(東京都渋谷区)だ。定額配信サービス(サブスクリプション)などデジタル化に対応する一方で、CDなどの物販にも従来通り力を入れてきた戦略が効果を発揮した。