G7サミットPhoto:WPA Pool/gettyimages

「デリスキング」の考え方が
反映されたG7サミット

 5月19~21日に行われたG7広島サミットにおいて、G7首脳は共同声明(コミュニケ)の中で、経済安全保障に関する連携を初めて打ち出した。背景には、主に中国の行動を念頭に置いた、一方的な輸出入制限などで相手国に政治的影響力を行使する「経済的威圧」への警戒感の高まりがある。

 内容としては、「経済的威圧」に連携して対抗するためのプラットフォームの立ち上げ、補助金や国有企業などを利用した市場メカニズムの歪曲(わいきょく)につながる取引慣行への対処や、重要・新興技術の流出防止などが盛り込まれた。