ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏による性加害疑惑の問題は今もなお炎上し続けている。事務所側は藤島ジュリー景子社長の謝罪動画で火消しを狙ったとみられるが、完全に失敗に終わった。会社として存亡の機に立たされているといっても過言ではないが、「ジャニーズ事務所はつぶれてしまった方がいい」などと短絡的に考えて本当にいいのだろうか。(イトモス研究所所長 小倉健一)
ジャニー喜多川氏の性暴力疑惑報道が
テレビ・新聞の情報独占時代の終焉告げる
テレビや新聞が情報を独占していた時代が終わってしまったことを象徴するかのような出来事が立て続けに起きている。
ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏による性暴力疑惑に関連する報道がとどまることを知らない。英公共放送BBCのチャンネル「BBC Two」で放映されたドキュメンタリーに端を発したこの問題は、5月14日にジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長による謝罪動画と質問への回答を公開し、幕引きを図ったものの、逆に炎上の火に油を注ぐような形となってしまった。
ついに所属タレントにまで「性暴力を知っていたのではないか」「見て見ぬふりをしていたのではないか」という批判が起きてしまった。これまで通り、強い影響力を与えているメディアを黙らせての完全黙殺ができなくなってしまったようだ。
ジャニー喜多川氏の性暴力疑惑報道は、週刊誌が中心となって、1960年代から脈々と続いていた。そして99年には「週刊文春」が手がけたキャンペーン報道があった。