CX-60は、4種のパワーユニットが選べるオール新設計のプレミアムSUV。今回はデリバリーが始まった純エンジンの直6ディーゼルをメインに試乗。PHEVを含め現状の完成度を整理した。
大排気量ながら、
時代が求める省燃費を実現
デリバリーの始まったCX-60の純エンジン車とPHEVモデルに試乗した。CX-60にはこれまで何度か触れてきたが、率直にいって、まだ開発陣が目指した完成度に達していないと思う。今回は、その現状をレポートする。
まず純エンジンのXD(2WD)から紹介しよう。話題の3.3L直6ディーゼルのスペックは231ps/4000~4200rpm、500Nm/1500~3000rpm。MHEVの254ps/550Nmと比較して、ややマイルドになっている。足回りも違う。MHEVとPHEVがリアサスペンションの計5カ所すべてをピロボールとしていたのに対し、純エンジン車はコントロールアーム前側1カ所をボールジョイントからラバーブッシュにした。併せてリアのスタビライザーは未装備だ。
この変更で乗り味は大なり小なり変わった。傾向はこれまで乗ったクルマと同じだが、乗り心地を悪く感じる度合いが下がっていた。足のつっぱった感覚がいくぶん減って、動きが素直になっている。