アイデアが思いつかない」「企画が通らない」「頑張っても成果が出ない」と悩む方は多くいます。その悩みを解決するために「個人のセンス」も「やみくもな努力」も必要ありません。人に認められている「優れたアイデア」から自分の脳内に「再現性のある回路」をつくればいいのです。『発想の回路 人を動かすアイデアがラクに生まれる仕組み』の著者、クリエイティブディレクター中川諒氏による「いつも結果を出す人」の秘伝の思考技術を紹介します。

「誰も評価してくれない」ときでも、自信を失わないためにやるべきことPhoto: Adobe Stock

発想力は周りから評価されにくい

わたしたちが自分の小さな工夫をスルーしてしまう理由があります。

それは発想力というものが、そもそも他人から評価されにくいということです。

発想力は、アニメやゲームの「戦闘力」のように数字では測れません。

絶対評価や可視化が難しいために「このメディアで賞賛された」「この賞を受賞した」「誰々が認めた」というように権威に頼らざるを得ないのです。

そしてこの権威性は分かりやすく、バッジのように使われます。

カンヌを受賞した映画、モンドセレクションを受賞したお菓子、グッドデザイン賞を受賞したプロダクトなど、広告やパッケージで見かけることがよくあると思います。

しかしこのように目利きに認めてもらうためには、縁と運が必要です。

目利きに見つけてもらって、認めてもらうのを待っていたら一生なんてすぐに終わってしまいます。

ただ待っているだけでは何も起こりません。発想力を伸ばすためには、まずは自分で自分を褒めてあげるしかありません。

自分で自分を信じてあげないといけないのです。

自分を信じると書いて、自信です。

そしてこれが一番難しい。誰も評価してくれない可能性のあることに、自信をもち続けるのは大変です。

情熱の炎は、自分の手で囲ってあげないと冷たい風が吹きつづければ簡単に消えてしまいます。

そのためにも、工夫をやめてはいけません。

工夫をやめてしまうと、うまくいっていない現状に自分がとどまってしまいます。そのような状況に居続けると、自信をもち続けるのはどんどん難しくなります。

志望していたクリエイティブの部署にいけない7年の期間で何が一番キツかったかというと、入社当初もっていた「自分は企画ができる」という自信が、日に日に失われていくことでした。

周りが認めてくれないと、自分で自分を信じることができなくなっていくのです。

それでもわたしがなんとか諦めずに済んだのは、毎年ひとつは自主プロジェクトをやっていたからです。

公募のアイデアコンペを見つけてはチャレンジし、デザイン展に出展したこともありました。

自分なりの工夫を頭の中の絵空事に終わらせずに、実現させることを続けていたからこそ、自信を最後まで失わずに済んだのだと思います。

(本記事は中川諒著『発想の回路 人を動かすアイデアがラクに生まれる仕組み』から抜粋し、一部を改変・編集したものです)