「近ごろ体を動かす機会がメッキリ減ってしまった」なんて人は多いはず。日ごろの活動量は減ったのに、なぜか食欲は減らない。飲食での摂取カロリーは多いのに、体を動かす消費カロリーが減ってしまったら、太ってしまうのは当たり前。内臓脂肪が蓄えられて、お腹はポッコリ。すんなり入っていたズボンがパツンパツンなんてことにも……。そこで参考にしたいのが、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『金スマ』(TBS系)、『体が硬い人のための柔軟講座』(NHK)などで話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏の著書『10年後、後悔しない体のつくり方』(ダイヤモンド社)だ。本書は、中高年はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも体も脳も若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、運動を続けられない人が、続けられるようになる技術を紹介する。
(監修:田畑クリニック院長 田畑尚吾 医師)

【『世界一受けたい授業』で話題】どうしても運動を続けられない…8割が陥る「逆戻りの原理」とは?Photo: Adobe Stock

なぜ「三日坊主」になるのか?

【前回】からの続き 新しいことにチャレンジするのは、ワクワクするものです。運動でもダイエットでも、始めのうちはモチベーションが高いです。

ところが、徐々に新鮮な感動は薄れていきます。それによって、モチベーションが下がりがちです。

そして、急な用事が入ったり、雨が降ったりすると、それがきっかけとなって、せっかく始めた運動習慣が途絶えてしまったりします。いわゆる「三日坊主」です。

人はサボって当たり前

でも、「自分はなんて意志が弱い人間なんだ……」なんて落ち込まなくて大丈夫! 何かを始めても、人は必ず「サボる」ものなのです。

私だってトレーニングをサボることは、ときどきあります。あのイチローさんだって「今日はトレーニングをサボろうかな」と思ったことがあるそうです(彼は超人ですから、“思った”だけで実際にはサボっていないかもしれません)。

私たち普通の人間は、サボって当たり前なのです!

8割が陥る「逆戻りの原理」

心理学では、人は何かをやり始めても、1年以内におよそ8割がそれ以前の習慣に逆戻りするとされています。

これは、専門的には「逆戻りの原理」と呼ばれています。サボるのは当然であり、三日坊主に終わっても、ダメ人間でもなければ、敗北でも失敗でもないのです!

三日坊主をポジティブにとらえれば、またやってみようというモチベーションが湧いてきます。【次回に続く】

※本稿は、『10年後、後悔しない体のつくり方』より一部を抜粋・編集したものです。本書には、体が若返るメソッドがたくさん掲載されています。