「近ごろ体を動かす機会がメッキリ減ってしまった」なんて人は多いはず。日ごろの活動量は減ったのに、なぜか食欲は減らない。飲食での摂取カロリーは多いのに、体を動かす消費カロリーが減ってしまったら、太ってしまうのは当たり前。内臓脂肪が蓄えられて、お腹はポッコリ。すんなり入っていたズボンがパツンパツンなんてことにも……。そこで参考にしたいのが、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『金スマ』(TBS系)、『体が硬い人のための柔軟講座』(NHK)などで話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏の著書『10年後、後悔しない体のつくり方』(ダイヤモンド社)だ。本書は、中高年はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも体も脳も若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、内臓脂肪をストンと落とし、胃腸から若返る「食トレ」の手法を紹介する。
(監修:田畑クリニック院長 田畑尚吾 医師)
体のたんぱく質や脂質の
酸化を防ぐ
【前回】からの続き 抗酸化作用とは、「酸化に対抗する働き」という意味です。酸化とは鉄が錆(さび)るような作用であり、体内でも日常的に起こっています。
なかでも酸化の元凶とされるのは、「活性酸素」です。私たちが呼吸でとり入れた酸素の2~3%は活性酸素に変わります。
活性酸素はたんぱく質や脂質などを酸化させる力が強く、それが老化やがんなどの引き金となるのです。
活性酸素に負けない体をつくる
体内には、怖い活性酸素を無力化するための「抗酸化酵素」というものが備わっています。
ポリフェノールなどフィトケミカルの多くには抗酸化作用があり、活性酸素の被害を最小限に抑えてくれるのです。
フィトケミカルは、足りなくても欠乏症が起こるわけではありません。厳密には栄養とは呼べないのですが、抗酸化作用などの高い機能性から“第7の栄養素”と呼ばれることもあります。
食べトレで“体の酸化”を防ぐ
フィトケミカル以外に抗酸化作用を持つのが「ビタミン」です。ビタミンA、C、Eは、「ビタミンACE(エース)」と呼ばれています。
ビタミンACEは、「緑黄色野菜」「淡色野菜」「果物」などに含まれています。緑黄色野菜に多い「β-カロテン」は、体内でビタミンAに転換されて抗酸化作用を発揮します。
1日14品目の食べトレで、フィトケミカルとビタミンACEを万遍なく摂っていれば、抗酸化作用が高くキープできます。
※本稿は、『10年後、後悔しない体のつくり方』より一部を抜粋・編集したものです。本書には、体が若返るメソッドがたくさん掲載されています。