オーストラリアから欧州のピレネー山脈に至るまで、地質学者は地中に水素が眠る場所を探し求めており、このエネルギーが脚光を浴びるのはわずか2~3年後だと予測している。エネルギー専門家によると、「地中水素」は電気を必要とする生成方法によってではなく、地下深くの自然なプロセスで発生する。地殻の鉄を多く含む鉱物と、地表から地下に浸透する水との化学反応によって生成される。その結果生じる水素ガスは、すでに存在する掘削の方法によって取り出すことができる。掘削会社や地質学者はこれまでに、地中水素を古いガス井で確認していると話す。オーストラリアや米ノースカロライナ州、ブラジルにある「フェアリーサークル」と呼ばれる珍しい円形の地表から漏出していたり、海中の中央海嶺(かいれい)と呼ばれる地球の割れ目から湧き出たりしているという。