インドの医薬品工場のずさんな管理が原因で米国人が健康被害を受け、抗がん剤の供給不足が深刻化している。こうした状況を受け、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の供給安定に向けた取り組みを求める声が上がっている。米疾病対策センター(CDC)によると、インドのグローバル・ファーマ・ヘルスケアが製造した点眼薬への異物混入が関係する細菌感染症が発生し、これまでに全米18州で80人以上が感染し、少なくとも4人が死亡した。またインド・グジャラート州にあるインタス・ファーマシューティカルズの工場で品質管理に問題が発生し、米国で抗がん剤のシスプラチンとカルボプラチンが不足している。ニューヨーク大学ランゴーン医療センターのパールマターがんセンターで胸部腫瘍学プログラムのトップを務める医師のバムシー・ベルチェティ氏によると、肺がんや乳がん、前立腺がんなどの治療に使われるこの2つの抗がん剤には完全な代替薬がないという。
米の医薬品不足、背景に印工場のずさんな管理
抗がん剤治療の遅れや異物混入による失明が問題に
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