米国と同盟国は、ウクライナに侵攻したロシアに相次ぎ制裁を科した。こうした経済的圧力をちらつかせることは、中国による台湾侵攻の抑止に役立つだろうか。最新の研究によれば、答えは「イエス」の可能性がある。大きな「ただし書き」付きだ。米シンクタンクのアトランティック・カウンシルと米コンサルティング会社ロジウム・グループが22日に公表した共同論文によると、対ロシア制裁は、台湾を巡る危機が戦争に発展するのを抑止するために先進7カ国(G7)が検討できる経済措置のひな型となる。ただ、こうした措置を中国に適用するのはより厄介で、世界経済にとって中国がロシアよりはるかに重要であることが背景にあるという。これが、懲罰的な経済措置を通じた中国抑止の取り組みを複雑なものにする。