頑張っても成果が出ない」「思うように考えがまとまらない」「他人からいつも評価されない」と悩む方は多くいます。その悩みを解決するために「個人のセンス」も「やみくもな努力」も必要ありません。人に認められている「優れた考え」から自分の脳内に「再現性のある回路」をつくればいいのです。『発想の回路 人を動かすアイデアがラクに生まれる仕組み』の著者、クリエイティブディレクター中川諒氏による「いつも結果を出す人」の秘伝の思考技術を紹介します。

「考えても、何も思いつかない」とき、頭のいい人が試すことPhoto: Adobe Stock

一人でも、喋って考える。

意外と試したことのない人が多いのが、口で発想するという方法です。

独り言でもいいので、誰かに説明するつもりで考えたことを話してみる。

そうすることで、テキストだけでは気づけなかった問題が明らかになります。

たとえば、テキストでは横並びでも違和感がなかった2つの話が、口に出してみると関係性が並列ではなかったり、因果関係が腑に落ちなかったりするものです。

口にしてみることで、説明がスムーズにいかない通電不良の箇所を見つけることができます。話を聞いてくれる人がいれば情報漏洩にならない範囲で口頭で説明してください。

一人の場合でも、スマホの録音機能で声に出した自分の説明を自ら聞いてみてください。

とくに、手で発想しようとしても、何から書いていいか分からなくなったときは口で発想するのがオススメです。口で話すとなんとか話をつなごうと、何かしら口から言葉が出てきます。喋ってみることが突破口になるのです。

人に説明しようとすることで、言葉が浮かぶこともあります。

たとえば長いコピーやメッセージを書くときは、わたしは一人でしゃべったものを録音して聞きなおしています。

聞きなおしたときに分かりやすいのかという視点で、客観的に自分のアイデアと向き合うことができるのです。

(本記事は中川諒著『発想の回路 人を動かすアイデアがラクに生まれる仕組み』から抜粋し、一部を改変・編集したものです)