人材育成やチームの目標達成、部下とのコミュニケーション…リーダーにはさまざまな責務がのしかかる。悩みを抱えていないリーダーなどいないだろう。
そこで参考になるのが、リーダーシップの世界的権威で、全世界でシリーズ累計1800万部を記録するベストセラー著者、ジョン・C・マクスウェル氏の『「人の上に立つ」ために本当に大切なこと』だ。優れたリーダーになるための「21の原則」を明かした本書より、「本当は仕事ができない人」が一発でバレる“決定的な瞬間”を明かす。(構成/根本隼)
「本当は仕事ができない人」は、トラブル発生時にバレる
すべての問題はあなたの人間性を浮き彫りにする。つまり、どの問題も、あなたの考え方と人となりを如実に表すということだ。
問題に直面したとき、あなたはどういう反応をするだろうか。それを無視するか、問題がなくなることを期待するか。自分には問題解決力がないと感じるか。過去に問題を解決しようとして挫折した苦い経験があるか。あるいは、すすんで問題を処理するか。
障害物に直面しそれを乗り越えた経験があれば、問題を手際よく解決できるようになる。新たな問題を解決するたびに、だんだんうまく処理できるようになる。しかし、それを試み、失敗し、再び試みるという経験がなければ、いつまでたっても上達しない。
「本当に仕事ができる人」になるために問題を探そう
もし今まで問題を避けてきたなら、問題を探し求めよう。問題を処理する経験を積めば、問題解決力は確実に向上する。
改善する必要のある状況を見つけ、有効な解決策をいくつか考え出し、問題解決の経験を豊富に積んでいるリーダーに相談しよう。その人の決断から、難局にどう対処するかを学べるはずだ。
問題解決のプロセスを学ぼう
問題を解決するのが苦手な人は、問題にどう対処していいのかを知らない。試しに次のプロセスを実行してみよう。
●時間—本当の問題を発見するために時間を使う
●学習—他の人びとがその問題に対してどういうことをしたかを知る
●支援—チームのメンバー全員にその問題をあらゆる角度から研究させる
●行動—最善の解決策を実行に移す
もしあなたがすぐれた問題解決力を持っていないなら、その能力に秀でた人たちをチームに招くといい。あなたの弱点をすぐに補強してくれるだけでなく、あなた自身、多くのことを学べるはずだ。
(本稿は、『「人の上に立つ」ために本当に大切なこと』より一部を抜粋・編集したものです)