1ドルショップの駐車場にメルセデス・ベンツが止まっている光景は、幻想ではない。食品や生活必需品などの物価高騰を受け、米国の高所得者層もご多分に漏れず、1ドルショップ大手のダラー・ゼネラルや、独ディスカウントスーパーのアルディ、5ドル以下の商品を取りそろえるファイブ・ビロウなどに押し寄せた。今やインフレ率はピーク時の半分に低下したが、相変わらず激安店に足を運んでいる。小売店の客足を調査するインマーケットによると、1ドルショップの来店者に占める年収10万ドル(約1400万円)超の所得層の割合は今年、2022年下半期に比べて平均4%上昇した。米国人約5万人を対象にモーニング・コンサルトが行っている日次調査によると、年収10万ドル以上の世帯のうち1ドルショップで買い物すると答えた割合は、昨年6月の39%から45%に上昇している。