わざわざ〈嫌い〉を追いかけない…ブッダ式「モヤモヤ悩み」を消し去る究極の4ステップ悩みは、アタマが作り出した反応です。その反応は、隣にいるひとには見えません。つまり幻です。他人に見えないのなら、自分だって見なければいいのです。消せるものは、消していい。片づけて、スッキリしちゃえば、解決です。(写真はイメージです) Photo:PIXTA

モヤモヤ、クヨクヨ、ウツウツ気分の悩みをどうにかしたい……。ベストセラー『反応しない練習』などの著者であり僧侶の草薙龍瞬氏は、心を整理する天才・ブッダの論理的な教えをシンプルに読み解き、あらゆる悩みの解決法を多くの人に届けている。本記事では、草薙氏の最新刊『消えない悩みのお片づけ』(ポプラ社)から内容を一部抜粋・編集して「簡単なことを難しく考えすぎないで、たった4つのステップで悩みを消す方法」を紹介する。

〈ステップ1〉欲求に気づく――欲求はほどほどに

 まずは、欲求に気づけるようになりましょう。欲求については、「ほどほどならOK」です。悩んだときだけ、お片づけすればよいのです。

 つまり、おいしいものを食べたいとか(感楽欲)、たっぷり眠りたいとか(睡眠欲)とか、異性と仲良く(イチャイチャ?)したいといった欲求です。

 ラクをしたいという思い(怠惰欲)も、欲としては自然です(人間だもの)。

 ひとに認められたいという承認欲も、ヤル気(モチベーション)につながります。

 ほどほどの欲求さえ退治(禁欲)しようというのは、修行僧の世界です。

 ビルマ(現ミャンマー)やタイなどで本気で修行するお坊さんは、二百二十七もの戒律を守って、世俗の刺激をシャットアウトして、昼も夜も、何カ月も何年も瞑想修行に励みます。結婚なんてもってのほか、テレビやインターネットも禁止です。異性と目をあわせることさえ許されません。

「そんな人生、楽しいのかな?」と思いますよね。楽しいはずがありません。