「こんなんだったら受験をやめろ!」とならないために

 受験生の天王山と言われる「夏」が近づいてくると、親の焦りもますます募る。だが、学習量が増えてストレスを感じているのは子どもも一緒だ。吉村さんは「この時期は親子のケンカが多いです」と言う。

 石井さんは「お子さんもそうだし、大人の方も地雷が埋まっていて、火種になるものがたくさん出てくる。『こんなんだったら受験をやめちゃいなさい!』とならないように気をつけて」と注意を呼びかけた。

 7~8月はいよいよ夏期講習。塾での拘束時間も長くなり、これまでの総復習に入る。

「復習といっても、全部できるようになることが目的ではない。何ができて何ができないのか、健康診断みたいにチェックする期間。それにまるっとひと月かかるということ」(石井さん)

「今まで塾で習ったことを夏までに網羅してみて、たとえば4年の5月にやったことで抜けているものがあるとか。そういうものを見つけるのが、夏期講習の大きな狙いの1つ」(吉村さん)