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トランプ関税に振り回される自動車業界。2025年4~12月期の決算も、トランプ関税が各社の利益を押し下げた。トランプ関税によって、どれだけ経営への影響を受けやすいかを示す「トランプ関税の影響度」を財務データから算出した。長期連載『自動車 “最強産業”の死闘』の本稿では、25年4~12月期決算から「最も影響が深刻なメーカー」と「挽回策が機能したメーカー」の格差の要因を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)
自動車メーカー7社が最終減益に…
各社のトランプ関税の影響度合いは?
トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車、スズキ、マツダ、SUBARU、三菱自動車の自動車大手7社の2025年4~12月期決算が出そろった。引き続き、トランプ関税が自動車メーカーの利益を押し下げ、深刻な経営課題となっていることが浮き彫りになった。
自動車を米国に輸出する際の関税率は25年4月、従来の関税率の約10倍となる27.5%に上昇。25年9月には15%に引き下げられたものの、依然高い水準だ。25年4~12月期は関税の影響もあり、前年同期と比較して7社全社が最終減益となり、日産、マツダ、三菱自動車の3社は最終赤字に陥った。
日産は、同期間の営業損益が101億円の赤字(前年同期は640億円の黒字)だった。トランプ関税の影響額は2320億円に上った。仮にトランプ関税がなければ、営業黒字を確保していた。トランプ関税は、経営再建中の日産にとって重荷となっている(日産の決算詳細は『日産が2期連続の赤字見通し、リストラや新車投入もV字回復には黄信号…赤字の要因となった「販売不振の実態」とは?』参照)。
トランプ関税の影響額は各社とも開示しているが、7社で企業規模が異なるため、単純に金額の大小を並べるだけでは、経営への影響の大きさは比較できない。そこで、ダイヤモンド編集部では、「トランプ関税の影響度」を財務データから独自算出し、7社で比較した。すると、「最も影響が深刻なメーカー」と「挽回策が機能したメーカー」の2社が浮かび上がってきた。
次ページでは、独自試算で「最もトランプ関税の影響が深刻なメーカー」と「挽回策が機能したメーカー」とその要因を明らかにする。








