教育系YouTuberの小林尚さん(左) YouTubeチャンネル「コバショー【CASTDICE塾長】」より教育系YouTuberの小林尚さん(左) YouTubeチャンネル「コバショー【CASTDICE塾長】」より

私立大学の約半数が定員割れに陥り、募集停止に踏み切るケースも相次いでいる。教育系YouTuberで個別指導塾「CASTDICE」の塾長でもある小林尚さんが、自身のYouTubeチャンネル「コバショー【CASTDICE塾長】」で、危機的状況にある大学が使う「数字のトリック」について解説した。

持ち直したように見えても……

 小林さんは動画の冒頭、大学ジャーナリスト・石渡嶺司さんの《募集停止ドミノが続く大学・短大・2~2012年度の危険62校のその後とは》というYahoo!ニュース個人の記事を紹介した。

 石渡さんの論考では、2012年の段階で入学定員の充足率が70%を下回っていたとみられる62校の「10年後」を詳細なデータを交えて分析している。記事の要点は以下の通りだ。

・定員割れ=即募集停止ではなく、定員充足率60%を下回ると危険水域。

・2012年に定員充足率が70%未満ないし非公表だった62校のうち、2022年時点で充足率60%割れの大学は11校だけ。定員を上回る100%台の大学も9校あった。一方で一般入試の志願倍率と偏差値は依然低迷が続いている。

・一見復調しているように見えて、実際は定員を大幅に減らすことで充足率を上げる「数字のマジック」に頼っている大学がある。