ビックカメラPhoto:Diamond

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したことで、コロナ禍によって大打撃を受けた業界・企業の業績の完全復活に対する期待が高まってきた。上場49社、15業界における月次の業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、6月度の家電量販店編だ。

ビックカメラ、エディオン、ケーズデンキ…
家電各社に「試練の夏」が来る

 家電量販店の主要3社が発表した6月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯ビックカメラ+コジマ(ビックカメラ)の売上高
 6月度:前年同月比100.0%(増減なし)

◯エディオンの全店売上高
 6月度:同90.6%(9.4%減)

◯ケーズデンキ(ケーズホールディングス〈HD〉)のグループ売上高
 6月度:同87.7%(12.3%減)

 6月度の実績において、ビックカメラ+コジマのみが前年実績に届いた。数値が一番低いケーズデンキとの差は12.3ポイントと大きい。

 さらに、時系列に沿って各社の数値を分析すると家電量販店が直面している「残念な傾向」が見えてきた。各社にとって、この夏は「試練」になる。