確率0%をアリに変える
———すべてのことで可能性が増えれば、人生は変わる
「この領収書、おとせますか?」
使える経費が満足とは言えない今、これほどオフィスで緊張感の走るコトバも少ないでしょう。一瞬かるい電流が走ったような。横に座る人も振り向きます。そして事務のお姉さんは、あなたに目を合わせることなく無表情に言うでしょう。
「それはおとせません」と。
なにがいけなかったのでしょう?あなたが誰と飲んだかわからない領収書を持ってきたから?それもあるかもしれません。ですが、通すのにふさわしいコトバを言わなかったことに問題があるのです。
ではこう言ってみたらどうでしょう?
「いつもありがとう、山田さん。この領収書、おとせますか?」
たったこれだけの差で、成功率が上がります。理由は2つあります。なぜなら「ありがとう」と感謝するコトバに、人は否定をしにくいからです。これは、人間が生まれ持った本能で、感謝される相手のことを「サポートしたい」という意識が生まれるのです。
さらになぜなら、「山田さん」と名前を言われると、人は応えたくなるからです。これにより山田さんは「この私」に対して感謝していると感じ、あなたのことをちょっと身近に感じます。人は、関係のない人には断りやすいですが、近い人には断りにくいですよね。
もちろん必ずOKが出るわけではありません。ですが、今まで0%だったものが、いくらかでもアリになれば、人生は明らかに変わります。認められなかったものが認められるようになります。
就職活動、プレゼン、告白、友達へのお願い。人生は小さなものから大きなものまで、伝え方で変わります。