大人が英語を話せるようになるには、一体どうしたらいいのか?英語を話したいと考えるビジネスパーソンに、筆者が最もおすすめしたい方法が“短期集中型フィリピン留学”だ。今年に入って新型コロナ感染拡大が落ち着き、現地も本格再開した。今回は、セブ島での留学が、なぜ英語学習におすすめなのかを解説する。(大人の英語学習法リサーチャー 高野美穂)
年内満室の語学学校も?
旅よりも先に、留学需要はほぼ完全復活していた
フィリピン留学、セブ留学と聞いて、ピンとくる人がどのくらいいるだろうか。コロナ前に聞いて知っていた人、実際に渡航を計画していた人もいるかもしれない。最も効果的な英語習得法の一つとして、学生だけではなく社会人にも定着しつつあったフィリピン留学は、新型コロナによる国をまたいだ移動の制限と2022年セブ島を襲った台風によって、一度リセットを余儀なくされた。
しかしその間、コロナ禍の在宅ワークや、オンライン会議の一般化などにより環境が整ったことで、フィリピン講師とのオンライン英会話を体験した社会人も多いように感じる。
そしてオンライン英会話をきっかけに、フィリピン人講師との英語学習に具体的な学習効果を感じた英語学習者から、今再びフィリピン留学、セブ留学への関心が寄せられている。
完全なリモートワーク環境を獲得している人であれば、留学しながら普段の仕事をこなす人も出てきた。また、接客業をしている人でも、訪日外国人観光客の急な戻りにより、もう避けては通れないと接客英語を身に付けるために留学を決める人も増えていると聞く。
留学復活は、数字にも表れているようだ。
『リモートワーク留学』や、『Gariben』など、ユニークな英語学習サービスを世に出す他、フィリピン留学のエージェントでもあるスクールウィズによると、コロナ禍前の同社経由での留学申込数と比較して、23年1~3月期は2割弱増えていて、4~6月期では8割弱増えると想定している。
つまり、コロナ前を上回る日本人がすでに留学に出ている。
筆者は、23年4月から5月、現地の各学校を訪れ、実際に留学をしている社会人をインタビューしてきた。
取材にフィリピンを訪れると、そこは驚くほどの生徒たちであふれ、英語習得熱を保っていたアジアの生徒で予想を上回る熱を帯びていた。特に、現状は日本人が多く、まだあまり海外に出ていない日本の実情と照らして意外なほどであった。