セブ留学で身に付くのは
あなた自身が、これからの人生で「使う」自分らしい英語
*以降、比較的セブ島に日本人が留学をしやすい環境と学校がそろっていることから、本記事ではフィリピン留学を「セブ留学」と呼ぶことにする。
筆者は30歳を過ぎてから「話す、使う英語」の習得に努め、その後は英国と東京で、すぐに英語が必要なビジネスパーソンの英語習得をサポートしてきた。これまでの自身の実体験と、学習者と学習法を近くで観察してきた知識から、「使う英語」の習得に確実な効果を出すといえる習得法として、短期集中型の「セブ留学」を推奨している。
おすすめする理由は、圧倒的な短期での「成果の差」にある。
子どもの頃から数年間海外で暮らすことができたような恵まれた例は別として、社会人が投資可能な期間と費用に限った場合、セブ留学を経て英語を使えるようになった人は、他の方法で目指したい人よりも多い。
どうして短期留学での成果にそんなに大きな差が出るのか。それは欧州型とセブ型で学び方が大きく違っているからだ。
欧州の有名な語学学校では質の高い言語学の博士号を持った講師が、どんな文法の質問にも絶対に回答をくれる知識力で「授業」をしてくれたりする。
例えば、欧州型の学校では午前の授業がだいたい3~4時間で、12人~16人のグループレッスンだ。英国を例に取れば、クラス構成は多国籍ミックスで、年齢の幅も多岐にわたる。
ただ、グループレッスンであるために、学ぶ範囲は事前に学校によって決められており、かつ会話の相手は、生徒同士であることが多い。即座に的確なフィードバックをもらうことは難しい。授業以外でよほど恵まれたホストファミリーにでも出会い、家庭内でずっと英語を直されでもしない限り、欧州の語学学校で学び、3カ月程度で、ビギナーからスタートして、話せるようになった感覚を持って帰国する人は実は多くない。
一方で、セブ留学の特徴は、一言でいうと講師とのマンツーマンレッスンにある。多くの学校でマンツーマンのレッスンが最低でも6コマ程度あり、多いところでは1日に12コマ受けられるところまである。一部、効果的にグループレッスンを交えていることもあるが、ほとんどすべてのレッスンを講師と生徒の1対1で行う。
この学び方の利点を次の5つにまとめた。
(1)ビギナーであっても、何か話さなくては授業が進まない
(2)自分が話す時間が膨大にある
(3)弱いポイント・伸ばしたいポイントに注力してすすめることができる
(4)他の生徒に迷惑がかかるという気遣いなしに学べる
(5)生徒自身が今後の人生で実際に使う英語(例、医療英語、広報のフレーズなど)を学べる
このように、あなた自身がこれからの人生で「使う」自分らしい英語を身に付けるようにカスタマイズをすることができるのが、セブ式マンツーマンレッスンの最大の利点だ。生徒が講師と話し、修正が受けられる時間に関していうと、欧州型グループレッスン3カ月分を、たった1日で超えてしまうくらいの膨大な時間がある。
ビギナーからスタートした場合、初めの1カ月目に話せる内容は限定的であるかもしれないが、1~3カ月間、集中的に学ぶことで、自分のことを英語で話せているという感覚をつかんで帰る生徒は多い。
今回の記事では、留学が復活している事実について、またどうしてセブ留学が「話す英語」を身に付けるためにおすすめなのか、短期で英語が身に付く理由についてお届けした。
次回は、学習者に焦点を当てて、マレーシア移住を控えてセブ島にある日系の語学学校に1カ月留学した男性のたどったステップと英語上達の過程をお届けする。