米国と日本の防衛当局者は台湾を巡り紛争が起きた場合に備え、1年以上にわたり計画の策定に取り組んでいるが、核心的な問題の解決には至っていない。日本は戦闘に加わるのかという問題だ。当局間の議論に詳しい関係者によると、米国は日本に対し、台湾周辺で中国の潜水艦を追跡するなど、自衛隊の果たす役割を検討するよう促しているが、言質は得られていないという。中国による台湾侵攻の脅威への対応を検討する米国にとって、日本との計画策定は最も重要な要素の一つだ。日本と台湾は最も近いところで約110キロメートルしか離れておらず、日本には沖縄を中心に約5万4000人の米軍が駐留している。中国が台湾掌握に動き、ジョー・バイデン大統領の言葉通り米国が介入すれば、初期対応に当たるのは在日米軍基地だろう。日米安全保障条約に基づき米国は日本の承認を得る必要があるが、日本には承認を求める圧力がかかるとみられる。拒否すれば自国の安全を守る同盟関係を危険にさらすことになるためだ。
台湾有事、日本は慎重 自衛隊の参加明言せず
米は態度を明確にするよう日本に求めている
有料会員限定
あなたにおすすめ