「電子部品の都」の面目躍如
関西圏の大学が上位に
22年のランキングでは、ニデックは1位に同人数で名古屋工業大学と立命館大学が並び、3位は岐阜大学、徳島大学、千葉工業大学、芝浦工業大学、金沢工業大学、京都先端科学大学の6校が並んだ。京セラは1位の同志社大学と3位の九州工業大学は不動、2位に21年はランク外だった京都大学が浮上した。オムロンは1位に同人数で同志社大学と立命館大学が並び、3位に同人数で名古屋大学と京都大学が並んだ。
ランキング全体を見渡すと、3社ともに入っているのが、京都大学、立命館大学、関西学院大学、東京理科大学の4校だった。「電子部品の都」の面目躍如で、関西の難関国立大学の京都大学、関西私立の雄である関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)勢が強い。京セラとオムロンは同志社大学が1位だが、京セラの山口悟郎会長が同大工学部出身、オムロンの山田義仁会長が同大経済学部出身だ。
一方、他の業界ランキングでは上位常連の早稲田大学や慶應義塾大学、関関同立と並ぶMARCH(明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)といった関東私立勢が少ないのが特徴的だ。
メーカーとして技術系採用があるため、私立理系トップクラスの東京理科大学のほか、全国各地の工業系大学からも多くの学生が就職している。また京セラだけにランクインしている国立大学で、比較的採用人数が多い6位の九州大学は、共同研究や人材交流などで同社とつながりが深いようだ。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。
医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。国士館大学、京都先端科学大学、専修大学、甲南大学以外は大学院修了者を含む。東京大学は「東京大学新聞」、京都大学は「京都大学新聞」より集計。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。(調査/大学通信)