ロシアがウクライナ産穀物の世界市場への供給を支えていた「黒海穀物合意」から離脱したことで、穀物相場はここ数日急騰している。これにより主な恩恵を受けるのはロシアだ。シカゴ市場の小麦先物相場は今週に入って12%上昇し、6月23日以来の高値を付けている。トウモロコシの先物相場は9.3%上昇している。ロシア政府は今週に入り、この国際的な合意から離脱すると発表した。同合意は、黒海経由でウクライナ産の穀物輸出の再開を可能にしていた。ロシアは離脱の発表以降、オデッサなどのウクライナの主要な港湾都市を攻撃している。19日にはロシア国防省が、黒海を通過してウクライナの港に入る全ての船舶について、軍事物資の運搬船の可能性があると見なすと発表し、トレーダーらを一層動揺させた。ウクライナは20日、ロシアの船舶に対して同様の脅しをかける対抗措置に出た。
ロシアの穀物合意離脱、その狙いは
小麦など黒海経由の取引途絶でロシア産の輸出拡大か、ウクライナは対抗措置
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