米フロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)が、同州の黒人の歴史に関する新たな教育カリキュラムを巡り、民主・共和両党から批判を受けている。同カリキュラムは中学校の教員に対し、拘束された状態の奴隷が編み出した可能性がある便利なスキルなどを示すよう指示している。フロリダ州教育委員会が先週承認した新たなカリキュラムには、農作業だけでなく大工や鍛冶など奴隷が行っていたタスクを学ぶ内容が含まれており、「奴隷がどのように技術を身につけ、それが場合によっては個人的な利益のために応用できるようになったか」を教えるよう定めている。今回のカリキュラム変更については、教職員団体や全米黒人地位向上協会(NAACP)からの批判に加えカマラ・ハリス副大統領も強く非難している。デサンティス氏はこのカリキュラムに関して先週質問された際、内容を擁護した上で、自身は変更に関与していないため州教育委員会に問い合わせるよう述べた。また「これら全ては事実に基づいたものだ」としている。