米国は中国の軍事技術開発を担う大学からの留学生を締め出している。一方、同盟国である日本はこうした留学生を受け入れている。両国の対応の違いが、大学でのスパイ行為に道を開きかねないと危惧する見方が一部にある。日本は中国人留学生を歓迎する姿勢をあらわにし、政府当局者や大学関係者は、米政府の制限強化を受け、代わりの留学先を探す学生を喜んで受け入れると話す。自由な知的交流や科学的交流の重要性をその理由に挙げている。「中国の学生から見ると、アメリカは(門戸を)閉ざした、拒否する、採らないというふうに見えている。日本はむしろウェルカム」な姿勢だ。東京大学の相原博昭副学長はそう指摘する。ただ、日本は安全保障上のリスクを無視しているとの声もある。