新型コロナウイルス流行に伴う隔離状態の3年間を経て、中国の習近平国家主席は自身が推進する巨大経済圏構想「一帯一路」の盛大なイベントを計画している。招待に対する返事は、必ずしも続々と届いているわけではない。特に欧州諸国は、中国との関係が悪化する中、この「一帯一路フォーラム」への参加を見送る構えだ。中国政府は、世界の貿易や輸送インフラをつなぐ一帯一路のネットワークに欧州が参画することを期待していた。しかし、欧州の指導者たちは中国に対する経済的依存度を高めることへの警戒感を米国と共有し、逃げ腰になっている。出席の意向を表明している1人の著名な招待客――ロシアのウラジーミル・プーチン大統領――が、欧州の指導者たちを一段と遠ざけている。欧州首脳の多くは、ロシアのウクライナ侵攻開始以降、中国がロシアを支持していることを理由に、中国に対する姿勢を硬化させた。