この1年、半導体チップ株は不振を極めた。投資家はその悪夢をもうすぐ忘れ始めるかもしれない。少なくとも意識しなくてすむようにはなるだろう。韓国半導体大手のサムスン電子とSKハイニックスが先週発表した4-6月期(第2四半期)決算はどちらも惨たんたるものだった。だが、最悪期は過ぎたという希望の光を与えるものでもあった。サムスンは4-6月期の売上高が前年同期比22%減、営業利益が95%減となった。SKハイニックスは売上高が前年同期からほぼ半減し、赤字は前期比で拡大した。新型コロナウイルス流行中の電子機器ブームの亡霊が、主にサプライチェーン(供給網)全体に潜む膨大な在庫という形で、半導体メーカーをいまだ悩ませている。モルガン・スタンレーによると、メーカーと流通業者、顧客を含んだ世界のサプライチェーン全体における半導体在庫の合計は1-3月期に258日分となり、過去の中央値を76日上回った。