夏休みの旅行先で子どもが病院を受診することになったら?夏休みの旅行先で子どもが病院を受診することになったら?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

夏休み真っ盛り、海や山や実家などへ子連れ旅行を計画している人も多いだろう。もし旅先で病院を受診することになったら、普段受けられている子どもの医療費助成は受けられず通常の窓口負担金を支払うことになる。だが、実はこれは後から取り返すことが可能なのだ。連載『医療費の裏ワザと落とし穴』の第264回では、現住所地以外で子どもが医療機関を受診したときに覚えておきたいお役立ち情報を取り上げる。(フリーライター 早川幸子)

医療費が無料になる医療証だが
通用するのは県内の医療機関だけ

 旅行会社大手のJTBが発表した「2023年夏休み(7月15日~8月31日)の旅行動向」によると、この夏、国内旅行を計画している人は7250万人。2019年を10万人上回っており、国内旅行者数はコロナ禍以前と同水準まで回復している。

 今年5月8日から新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が見直され、行動制限がなくなったことで、人々の旅行に対する意識も前向きになってきているようだ。

 久しぶりの帰省を楽しんだり、祭りやイベントに参加したり、温泉でのんびりしたり、旅の目的はさまざまだろう。楽しい思い出をつくって、無事に旅を終えられればいいが、気をつけたいのが、旅先で子どもが病気やケガをした場合の医療費だ。

 住所地のある都道府県以外で病院や診療所を受診した場合、子どもの医療費助成の還付手続きが必要になるからだ。夏休み中の今、子どもの医療費の注意点を見ていこう。

●子どもの医療補助は自治体が行っているもので、現在住んでいる自治体以外で受診した場合は通常の窓口自己負担が発生する
●旅先などで病院を受診した場合の子どもの窓口自己負担は、事後に手続きをすれば還付を受けることができる