自治体によって異なる助成方法
現物給付・償還払いなど3パターンある

 加入先が国民健康保険の場合、子どもの出生届を出すときに、国保と医療費助成の手続きも同時にしてくれて、後日、健康保険証と医療証を郵送してくれる自治体もある。子どもの医療費助成の医療証は、健康保険料の滞納がない限り、毎年、自動的に送られてくることが多い。

 自治体ごとに制度内容は異なるので、引っ越しをした場合も、転居先の市区町村で新たな医療証を発行してもらう必要がある。

 この医療証を医療機関に提示すると、子どもの医療費の自己負担分に対して、自治体の補助が受けられるようになるというわけだ。

 助成方法は、自治体によって、次の3つに分類される。

(1)現物給付…医療行為そのものが提供されるという考え方で、治療にかかった医療費は患者の手を通さずに、直接、自治体から医療機関に支払われる

(2)償還払い…病院や診療所では、いったん健康保険の自己負担分(医療費の2~3割)を患者が支払い、後日、自治体から患者の銀行口座などにお金が払い戻される

(3)現物給付の派生型…患者は、医療機関の窓口で通院1回当たり500円などの定額負担をするが、それを超えた部分については、自治体から医療機関に支払ってくれる

 このように、助成方法には違いがあるものの、いずれも医療機関の窓口で健康保険証と一緒に医療証を出すと、医療費の自己負担分の全額や一部を公費で負担してもらえるようになる。

 ただし、医療証が通用するのは、住所地のある都道府県の医療機関を受診した場合だけだ。