働く人のココロをケアして元気にすることは、企業にとってはかり知れないメリットをもたらします。

 こんなことを書くと、「ココロのケアに金を使うのはもったいない」「それで売上げが上がれば苦労なんかしない」と反論する方もいるかもしれません。しかし現実問題、すでに病んでしまっている組織の改善には専門知識が必要です。

 私の会社のメンタルケアサービスを利用してくださっている企業の中には、契約が5年、6年と続いている会社もあります。毎年予算をとって、契約を継続していただいているのは、成果が上がっていることの証だと思っています。

 従業員のストレスについて考え、ココロを癒し、ストレスに対するココロの免疫力を高めていく。そうすれば、会社の業績は必ず伸びます。

 「ウチの会社は大丈夫ですよ。
社員はみんな元気です」

 人事部長が自信たっぷりに言う会社に限って、じつは従業員がみんなヘトヘトになっていることが多いのは気の毒です。

 経営者のみなさんは、売上げなど経営に関する数字は細かく見ますが、従業員の欠勤の数字など見ません。もちろん、どの従業員がどういう病気で休んでいるかも知らないのです。

 これは、多くの企業に当てはまるのですが、不定期に休む従業員が3パーセントくらいまでなら、たまたまだと考えてやり過ごしてしまいます。でも、それが5パーセントになると、社長をはじめ経営陣は危機感をもつようになるのです。