インテルの買収頓挫、テック大手M&Aの前途示すPhoto:VCG/gettyimages

 米半導体大手インテルが買収を試みたことを責めることはできない。だが将来は、どのテック大手にとっても買収の試みは無謀と言われるようになるかもしれない。

 インテルは、他社が設計した半導体を製造するメーカーになるという、リスクの高いイチかバチかの賭けに出た。この「ファウンドリー(受託生産)」という事業モデルは、長らく自社設計での製造に専念してきたシリコンバレーの先駆者にとって方針の大転換となる。そのため、同社が外部の支援が必要と判断し、イスラエルの半導体受託生産会社タワーセミコンダクターを約54億ドル(約7880億円)で買収しようとしたのも、さほど驚きではなかった。