エンゼルススタジアム写真はイメージです Photo:PIXTA

多くの人に愛され、大きな勇気を与え続けている大谷翔平。彼のような人間になることは、決して不可能ではない。大谷の言葉には、そのためのヒントがふんだんに散りばめられている。使う言葉が変われば行動が変わり、行動が変われば人間が変わる。成功者の仲間入りは、あなたが思っているほど難しいものではない。本稿は、児玉光雄『大谷翔平 勇気をくれるメッセージ80』(三笠書房出版)の一部を抜粋編集したものです。

目標が具体的な言葉になれば
そこへの道も見えてくる

 大谷翔平の数々の言葉を紹介する前に、まずは彼が夢を叶えるために活用した「目標設定シート」を見ていただきたい。

図_大谷翔平も高校時代に使っていた目標設定シート大谷翔平も高校時代に使っていた目標設定シート 拡大画像表示

 このシートの原型は、「マンダラチャート」と呼ばれ、経営コンサルタントの松村寧雄氏によって1979年に開発されたといわれる。当初はビジネスの場で活用されていたが、花巻東高校野球部の佐々木洋監督が「目標設定シート」と改称し、入部した1年生全員に記入させたことで、次第にほかのスポーツ界でも活用されるようになった。

「目標設定シート」は、自分が行きたい場所を目指すためのナビの役割を果たす。

 九つの大きなマスが、さらに九つの小さなマスに分割されている。この全部で81のマスの集合体である「目標設定シート」は、木にたとえられており、黒丸1~黒丸9のマスは「トランク(幹)」と呼ばれている。そして、トランクを取り囲む周囲の白丸2~白丸9のマスが「ブランチ(枝)」と呼ばれる。

 記入の仕方はこうだ。

 まず、ど真ん中のトランク1にあなたの達成したい「最終目標」を記入する。大谷の場合、それは「ドラフト1位、8球団指名」だった。

 次に、その周囲の白丸2~9のマスに、「ドラフト1位、8球団指名」を達成するために不可欠な要素を記入していく。(編集部注:大谷の場合、2体づくり、3コントロール、4キレ、5スピード160km/h、6変化球、7運、8人間性、9メンタル。出典:スポーツニッポン)

 それが記入できたら、周囲のトランク2~9に、白丸2~9をそのまま写そう。

 最後に、黒丸2~9の要素を手に入れるための具体策(行動目標)を、それぞれの周囲にある8つのマスに記入すればよい。

 このシートは、頭の中の漠然とした発想を、クッキリと明確にし、最終目標を実現するための64の具体策を生み出す手助けをしてくれる。さらに、新たな気づきや連想が次々と呼び起こされ、「発想力」までも高められる。

 このシートを有効なものにするには、次の3つの視点を活用するといい。