今から90年以上も前に、著名な啓蒙家のナポレオン・ヒルは、「頭の中で考えたことを心から信じられるなら、人はどんなことでも達成できる」と言った。

 どんな願いも、まずは実現できると心から信じてみよう。そう信じる根拠も、方法も、わからなくていいのだ!描いた夢を心から実現できると信じよう。そこから道は拓ける。

 多くの人々が「安定感」を求める一方で、一流のアスリートほど、徹底して「不安定感」を追求する。彼らのやりがいは、変化を最優先して「安定」から飛び出すことにある。

 もしも、あなたが着実に成長したいなら、「安定」は敵になる。あるいは、もしもあなたが絶え間なく進化したいなら、徹底して「変化」を追求しなければならない。

 不安定感は「リスク」そのもの。リスクのないところに成長はなく、ただ停滞、そしてやがては失速するだけ。大谷は常に「キャリアハイ」を追求し続けたから、大きな飛躍を実現できた。

 リスクは恐れなくて大丈夫だ。仮に失敗したって、この日本では路頭に迷うことなんて、まずない。何より「今の自分を超える」ことにワクワクしてほしい。

 漫然と、1年前や1カ月前と同じことを繰り返していないだろうか?初体験やチャレンジを通して、「不安定」を楽しもう。「自分を超える」ことをテーマにすれば馬鹿力が発揮できる。

結果目標を追うよりも
行動目標を追求しよう

「ホームランを狙おうというのはほとんどないですね。そういう打席はほとんどシーズン中にもないので。いいコンタクトをしたら、勝手に本塁打になると自分では思っているので、詰まっても、先っぽに当たっても、ある程度いい角度で上がれば、本塁打になるという自信を持って振っているので。特に狙うということはなく、いい角度でボールに当てるというのが一番かなと思います。」(ホームランを打つことに対するこだわりについて語った言葉)

「欲」がバッティングに悪影響を与えることを、大谷は熟知している。

 一般的に「目標」というものは、「結果目標」と「行動目標」の2つに分類できる。そのうち「ホームランを打つ!」というのは結果目標であり、これをしっかりと頭の中に叩き込んでおかなければ、結果は出せない。