しかし、いくら「ホームランを打ちたい!」と強く願っても、「いい角度でボールを当てる」という行動目標が実践されていないと、やはり目標は達成できない。
大谷の意識には、この両方の目標がしっかり絞り込まれているのだ。
1902年に英国の作家ジェームズ・アレンは、有名な『「原因」と「結果」の法則』(坂本貢一訳〈サンマーク出版〉)という本で、「いい結果の背後には、必ずよい想いや努力が存在しており、そこに一切の偶然性が介在する余地はない」ということを述べた。
この「よい想いや努力」こそ行動目標で示されるものであり、結果目標ばかりイメージしていても、思うような結果を出せるはずがない。
この心構えはきっと、あなたが新しい扉を開く鍵となるだろう。
目標を絞り込めば
努力を集中しやすくなる
たとえば、ここに2つの正方形の的まとがあるとしよう。1つは、なんの印もない正方形、もう一つには中心部に赤い印のついた正方形。
さて、「この正方形の中心をめがけてダーツを投げてください」と指示した場合、どちらの的のほうがより多く、その中心部にダーツが刺さるだろうか?
答えは、もちろん中心部に印をつけたほうである。
そんなふうに、夢を単純化して、あれこれ迷わずに目標を絞り込もう。すると夢のピントが定まって、あなたは夢をぐっと近くに引き寄せることができるようになる。
児玉光雄 著
「真ん中です。全部真ん中めがけて投げています。キャッチャーもコースに寄ったりせず、真ん中に構えてくれてますし、真っすぐがいいなっていうときは、真ん中です。だって、もったいないじゃないですか。」(全力で投げるときにどこを狙って投げているか?」という質問に答えて)
大谷はテーマを単純化して絞り込むのが抜群にうまい。一方、私たちは物事を考えるときに、曖昧すぎるために、夢を遠ざけてしまっている。
いくら努力を重ねても、あるいは、いくら才能に恵まれていても、到達したい夢が曖昧でピントがボケていてはダメだ。それだけで、夢が実現することなどまったく不可能になってしまう。
夢が曖昧では何も実現しない。「出世したい」より「社長になる」がいい。