韓国で長く読まれている勉強の本がある。日雇い労働をしながら4浪の末、ソウル大学に首席で合格した『勉強が一番、簡単でした』(70万部)。韓国では「受験の神」と称され、勉強に携わるもので、その名を知らない人はいない。日雇い労働者からソウル大学首席合格者になるまで、人生の大逆転を成し遂げた、韓国で知らない人はいない奇跡の物語。読後、モチベーションが高まり、勉強したくなる自分に驚くはず。超ロングセラー本『勉強が一番、簡単でした』から、その驚くべき内容を紹介する。
ただ勉強するためだけに……
私は、予備校で新しい友達をつくろうとは思わなかった。これまでの友人たちとの付き合いで、遊ぶのはもう十分だと思ったからだ。
予備校に入った目的はただ勉強することだったため、中学時代の友達にそこで偶然会っても付き合うことなく、予備校生たちのなかでひとり沈黙の島をつくり、朝から晩まで机に向かっていた。こうして1日、2日、1週間、10日と過ごしてみると、ひとつのことにこれほど集中できる自分自身があっぱれに思えた。
どうしてこれほど勉強に打ち込めたのか。
理由は簡単だ。自分がやりたくてやっていたからだ。勉強は、望まない方向へ流されていく人生の流れを変えるための、私自身が選んだ最後の道だったからだ。
高校生の本分を忘れてやりたい放題の生活をした経験から、私は知っていた。やるべきことから逃げて一度でも道を踏み外せば、日に日に生活は乱れ、ついには自分でもどうにもできなくなる、その恐ろしさを……。
だから勉強を始めるときから、一分の隙も自分に許してはならないと、心を引き締めたのだった。
(本原稿は70万部のベストセラー『勉強が一番、簡単でした 読んだら誰でも勉強したくなる勉強法』から一部抜粋したものです)