孫正義氏率いるソフトバンクグループが2016年に英半導体設計大手アームの買収で合意した際、同氏は非常に興奮し、320億ドル(当時のレートで約3兆3000億円)での買収は数十年にわたりハイテク投資をしてきた自身の「運命」だと述べた。ソフトバンクとして過去最大規模の企業買収だった。  孫氏はアナリストに対し、アームは5年間で5倍に成長すると語った。  そうはならなかった。  アームは依然、スマートフォンやコンピューター、自動車に使われる半導体関連の設計では大手だが、ソフトバンクが掲げた高い目標には遠く及ばない状況にある。